労働保険に関する書類

労働保険というのは、労災保険と雇用保険の総称で、労災保険の所轄は労働基準監督署、雇用保険の所轄は公共職業安定所(ハローワーク)です。従業員のための保険であり、従業員を雇用した場合には、労働保険の適用事業所となってどちらも加入しなくてはなりません。

労働保険の適用には、一元適用事業と二元適用事業という業種で分かれた2つの種類があります。この違いは、労災保険と雇用保険を一元的に取り扱うかどうかで、農林漁業や建設業を除くと、ほとんどの会社が一元適用事業となり、労災保険と雇用保険は一体として扱われます。

ただし、一元適用事業であっても、手続きは労働基準監督署と公共職業安定所の両方で行うことになり、以下の書類を提出します。

① 保険関係成立届

労働基準監督署に提出します。提出期限は保険関係が成立した日から10日以内です。添付書類として登記事項証明書を必要とします。

② 概算保険料申告書

労働基準監督署だけではなく、都道府県労働局や銀行等でも取り扱いますが、保険関係成立届と同時に提出した方が簡便です。提出期限は保険関係が成立した日から50日以内です。

③ 雇用保険適用事業所設置届

公共職業安定所に提出します。提出期限は事業所の設置日から10日以内です。添付書類として登記事項証明書、保険関係成立届の控えを必要とします。

④ 雇用保険被保険者資格取得届

公共職業安定所に提出します。提出期限は雇用した日の翌月10日ですが、雇用保険適用事業所設置届を出すということは、その時点で従業員を雇用しているので、会社の設立時において、雇用保険適用事業所設置届と雇用保険被保険者資格取得届は、同時に提出することになるでしょう。被保険者の確認のために、労働者名簿や出勤簿、賃金台帳等を必要とします。